壁に付ける「ブラケットライト」は、ホテルなどでも見かける照明器具の一つです。
枕元などで間接照明として部屋を明るくしてくれたり、玄関や階段などで直接足下を照らしてくれたりと、実用的かつ部屋をおしゃれにしてくれる照明です。
柔らかな光と影のコントラストで、落ち着いたおしゃれな空間を演出できます。デッドスペースである壁の有効活用ができるとともに、壁を彩るインテリアにもなります。
おしゃれな部屋に憧れる方におすすめのライトですが、どのようにブラケットライトを設置するのかわからない方も多いでしょう。
ブラケットライトとは?
ブラケットライトとは壁面に取り付ける照明のことで、直接周囲を照らすのはもちろんですが、間接照明として部屋全体を明るくするのに使われます。
一般的にライトは天井に取り付けられることが多くなっていますが、ブラケットライトは壁に取り付けることで、影が生まれやすいのが特徴です。
光と影のコントラストが美しく、陰影によって部屋に奥行きが生まれます。またブラケットライト自体もさまざまなデザインがあるので、壁を飾るインテリアとしても活躍してくれます。
例えばベッド横で枕元を照らしたり、廊下や階段、玄関などで足下を照らしたりと、家のさまざまな場所で使用可能です。
ブラケットライトのメリット
ホテルやレストランなどで見かけるブラケットライトですが、住宅ではあまり一般的ではないので、どういったメリットがあるのかわからない方も多いでしょう。
ブラケットライトを用いるメリットとしては大きく3つあり、いずれもワンランク上のおしゃれな部屋にしてくれるのに役立つポイントです。
光や影で部屋に奥行きを出せる
単に明るく照らしてくれるだけではなく、影が伸びることで陰影のコントラストが生まれ奥行きが生じるため、部屋が実際よりも広く見えるようになるでしょう。
例えば狭い廊下や階段に設置したり、ワンルームのような限られた空間に導入したりすれば、立体的な広い空間に感じられるようになります。
またブラケットライトによって生じる影のおかげで、空間全体をおしゃれな雰囲気に演出してくれる効果もあります。
バーやカフェのような、シックで大人な雰囲気を醸し出す空間にすることが可能です。
壁のインテリアになる
ライトそのものが、壁のインテリアになるのもメリットの一つです。
日本の住宅の壁紙は白が多くなっていることもあり、壁に何も飾っていない状態だと寂しく感じてしまう場合もあるでしょう。
壁面を彩る方法は絵画や写真を飾ったり、観葉植物を育てたりなどありますが、ブラケットライトの場合は照明という実用性がありながらインテリアにもなるため一挙両得です。
また元々インテリア目的で使用する照明器具なので、派手な装飾が施されているものやレトロ調なものなどデザイン性の高いものが多くなっています。
素材もさまざまで、シェードと呼ばれる傘の部分がガラスのものもあれば、布や金属のものなど多種多様。部屋の雰囲気に合ったものを選択しやすくなっています。
壁に取り付けるだけで、無機質になりがちな壁面を華やかに彩ってくれるでしょう。
床や机上のスペースを取らない
壁に取り付けるため、床や机上などのスペースを取らずに照らせるのもメリットです。
メインの照明の他に補助的な照明が欲しいと思った場合、スタンドライトを購入するのが一般的ですが、床や机上などに置く必要があるので、どうしてもスペースを取りがちです。
例えばワンルームで部屋が狭い場合や、仕事や勉強などで机を使用する場合などは、スタンドライトを置くスペースがもったいないと感じることもあるでしょう。
しかしブラケットライトであれば、限られた床・机上のスペースを無駄にすることなく、有効活用することが可能です。
ソファの上やベッドの上など、スタンドライトで十分に照らすのが難しい場所でも明るく照らせます。
また床にスタンドライトを置くことによる圧迫感の発生を防げるので、スタンドライトを置いた際、より部屋を広く感じやすいのもメリットだといえます。
ブラケットライトを取り付ける際に確認するポイント
さまざまなメリットのあるブラケットライトですが、取り付ける際には、いくつか確認すべきポイントがあります。
「思っていたのと違った」「違う商品にすれば良かった」と購入してから後悔しないように、事前にポイントを押さえておきましょう。ぜひ参考にしてみてください。
取り付け工事が必要か
取り付け工事が必要なタイプと、工事不要のコンセントタイプの2パターンあるので、購入の際はどちらのタイプなのか確認することが大切です。
工事が必要なタイプは、壁にライト用の配線がない場合、配線工事が必要です。
大掛かりな設置にはなりますが、電源ケーブルが外に出ないため見栄えが良く、コンセントの差し込み口を圧迫せずに済むなどのメリットがあります。
とはいえ賃貸など工事が難しい場合は、壁に埋め込まないコンセントタイプがおすすめです。
工事不要で賃貸住宅でも問題なく使用でき、壁に埋め込まないので気軽に模様替えできます。
配線が露出してしまうのは難点ですが、簡単にブラケットライトを導入できるので、気軽におしゃれなインテリアを楽しめます。
ブラケットライトを購入する際は、あらかじめ設置方法を確認するよう注意してください。
電源を確保できるか
コンセントタイプの場合、電源を確保できるか確認しておくことも大切です。
取り付けたい場所の周りにコンセントがなかったり、あっても使用中で空きがなかったりして、電源を確保できないかもしれません。
電源を確保することが最優先なので、場合によっては希望の取り付け場所に、設置できないことも考えられます。
ブラケットライトの設置位置が決まったら、コンセントまで電源ケーブルが届くか考えましょう。
もし届かない場合は位置を変えたり、延長コードを使ったりする必要があるので、見栄えにも関わってきます。
生活動線に影響がないか
生活動線に影響がないかは使い勝手に大きく関わるので、設置する前に必ず確認しておきましょう。
例えばドアの側に取り付けて、ドアの開閉時に当たってしまったり、ドアの影になってしまったりすることなどが考えられます。
開閉時に当たるようではライトもドアも破損しかねないので、ドア付近に設置する際は、必ず開閉しても当たらない位置に設置する必要があります。
また、たとえ接触しない位置でもドアの影になってライトが隠れるようでは、室内を十分に照らせない可能性があるので、ドアに隠れてしまわないかも確認しましょう。
他にも歩く際に顔に当たらないか、または立ち上がる際に頭に当たらないかなど、生活している上で邪魔にならない位置にあるかも確認する必要があります。
部屋とマッチするデザインか
ライト本体のデザインと部屋のインテリアが、マッチするのかも大切なポイント。ブラケットライト自体もインテリアになるので、部屋との相性が重要です。
部屋の雰囲気やインテリアに合わないものを選んでしまうと、ブラケットライトだけが浮いてしまいかねません。
ブラケットライトは以下のように、さまざまなデザインがあるので、部屋にマッチするものを選びましょう。
- 北欧風:ホワイトベースの北欧風インテリアのように、シェードが白いシンプルなデザイン。北欧風のインテリアと合わせれば、統一感ある空間になります。
- アンティーク風:シェードがガラスになっているなど、レトロさを感じさせるアンティークなデザイン。空間をおしゃれに演出してくれます。
- モダン風:金属を使用したものなど、シンプルでスタイリッシュなデザインです。高級感があり、大人っぽい落ち着いた空間にしてくれます。
ひと口にブラケットライトといってもデザインは豊富にあるので、部屋の雰囲気やインテリアに合うものを選ぶ必要があります。
ブラケットライトを賃貸住宅で楽しむ方法
ブラケットライトは取り付けるのに壁に穴を開ける必要があるので、賃貸住宅の場合「取り付けられない」「諦めるしかない」と思われるかもしれません。
しかし賃貸住宅であっても、ブラケットライトを楽しむ方法があります。賃貸住宅でブラケットライトを使用したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
DIYで柱を立てる
壁に穴が開けられない賃貸住宅でも、穴を開けても大丈夫な柱を立ててしまえば、問題なくブラケットライトを使用できます。
ホームセンターなどで販売されている木材(2×4材)を壁に沿って立てることで、新たな柱にすれば、壁に穴を開けることなくブラケットライトを設置できます。
スペースさえあればOKな方法ではありますが、配線工事はDIYでは行えないので、コンセントタイプの商品を選びましょう。
特別な工具も必要ないので、DIY初心者でも簡単にできる方法です。賃貸住宅で壁に穴を開けられない場合は、ぜひ試してみてください。
電源ケーブルを隠す
コンセントタイプのブラケットライトを使用する際にネックになるのが、電源ケーブルが目立ってしまうこと。気になる場合はちょっとしたDIYで隠してしまいましょう。
必要なアイテムはケーブルカバー・両面テープ・マスキングテープの3つだけ。誰でも気軽に行えます。
配線の隠し方は、以下のような手順となっています。
- 壁にマスキングテープを貼る:ケーブルカバーを外す際に壁を傷付けないよう、保護のために貼ります。
- ケーブルカバーを調整する:ハサミやカッターで、必要な長さにカットします。
- 壁に付けるカバーに両面テープを貼る:マスキングテープの上から貼り付けます。
- ケーブルを通す:貼り付けたカバーにケーブルを通して、上からカバーを取り付けフタをします。
簡単に行えるだけでなく、いずれも百円ショップで手に入る材料ばかりなので、リーズナブルに仕上がるのもうれしいポイントです。
カバーが気になる場合は、テープや壁紙などを上から貼って、部屋に馴染みやすくするのもおすすめです。
ブラケットライトの種類
ブラケットライトにはデザインやサイズ、設置方法などさまざまな種類がありますが、大きな違いとして挙げられるのが光の照らし方です。
直接的に周辺を照らすものもあれば、壁や天井などに光を反射させて間接的に照らすものもあります。
両者の特徴やおすすめ商品を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
直接光タイプ
照らしたい場所に向かって、直接光を浴びせて照らすタイプです。
例えば高い位置に取り付けて広い範囲を照らす使い方もあれば、テーブルの真上から手元を照らす使い方もあります。
スポットライトのように特定の場所を照らすのに使えるので、手元や足下を照らしたい書斎や玄関、洗面台、廊下、階段などに適しています。
真鍮 ブラケットライト
オール真鍮製のシンプルなウォールライトで、どのようなインテリアにも馴染みやすくなっています。
シェードのあり・なしやシェードの種類も選べるので、部屋のタイプに応じて選べるのもポイントです。
サイズはSとLの2タイプがあるので、照らしたい範囲や部屋との相性を踏まえて選べるようになっています。
また電源はコンセント・壁から直接どちらにも対応しているので、幅広い家庭で使用可能です。
1灯アームウォールライト デックス コラット
真鍮製のソケットカバーと、マットなブラックアームの組み合わせがおしゃれなライトです。
アーム部分とソケット部分どちらも上下左右に可動するので、スポットライトのように照らしたい場所をしっかりと明るくしてくれます。
またコンセントタイプなので、電気工事の必要がなく、気軽に取り付け可能です。
ところどころに金色の金具が使用されており、黒と金のコントラストがシックで大人の雰囲気を演出してくれます。
間接光タイプ
光を直接当てるのではなく、壁や天井などに反射させることで、部屋全体をぼんやりと明るくするタイプです。
直接光に比べると光が拡散するので、落ち着いた雰囲気の部屋になるのが特徴。優しく穏やかな光で照らしてくれるので、リラックスして過ごしやすくなっています。
淡く優しい光で周囲を照らせるので、寝室やリビングなど、落ち着いて過ごしたい部屋にぴったりです。
LEDバーライト ウォールライト マンクス
シンプルでモダンなデザインのバーライトで、縦向き・横向きと自由に角度を変えられるので、間接光としても直接光としても使用できます。
カラーはブラック・ブラス・ホワイトの3色展開。いずれも落ち着いた色合いで、シックな雰囲気を演出してくれます。
また別売のリモコンを使えば、ライトのON/OFFや調光、調色、タイマー設定なども可能です。
電源はコンセントと壁から直接どちらにも対応しているので、幅広い環境で使用しやすくなっています。
LEDウォールライト クリル
パタパタと角度を変えられる板状のシェードが特徴的で、シェードに反射した間接光で柔らかく照らしてくれます。
シェードの角度を変えることでライティングが変化し、下方向のみ照らす・上方向のみ照らす・上下ともに照らす、の3つを切り替えられます。
ちなみに本体は横・縦どちらでも取り付け可能なので、上下ではなく左右を照らすことも可能です。
またスマホアプリ「Room Switch」に対応しており、アプリを使えば専用リモコンがなくてもコントロールできます。
電源はコンセントと壁から直接どちらにも対応しています。
ブラケットライトで部屋をおしゃれに照らそう
壁に取り付けるブラケットライトは、床や机の上などのスペースを取らないだけでなく、ライト自体がおしゃれに壁を彩るインテリアになります。
暗い場所を直接照らしたり、間接照明で空間をおしゃれに演出したりと、必要に応じてさまざまな用途に利用できます。
光と影のコントラストは美しいだけでなく、立体感を強調して部屋を広く見せてくれる効果も。ワンルームなどスペースに限りがある場合にも有効です。
「部屋をおしゃれにしたい」「空間を広く見せたい」という方は、ぜひブラケットライトの導入を検討してみてください。
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