【必見】照明の調光機能とは?仕組みやメリット・デメリットを詳しく解説

調光スイッチ
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さまざまな過ごし方をするお家。リビングなどでは勉強やパソコンでの作業をする他、寝る前にゆっくりお茶を飲んでリラックスタイムを過ごすこともあるでしょう。それぞれのシーンに合わせて照明の明かりを変化させれば、おうち時間がより快適になります。

過ごし方に合った適切な光に変化させたい場合、役立つのが照明の調光機能。

本記事では照明の調光機能を詳しく解説します。メリットやデメリット、調光機能を備えた照明器具も一緒に紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

照明の調光機能とは?

調光で暗くした照明器具

調光機能とは明度といわれる照明の明るさを調節できる機能を指します。同じようなシステムで色温度といわれる光の色を変化できる調色機能も一緒に設定されているケースも多いです。

また、調光機能が始めから付いている住宅用の照明器具も多く販売されており、さまざまな過ごし方をするリビングやダイニング、子ども部屋などでよく設置されています。調光機能は基本的にスイッチやリモコンの操作で調節しますが、最近ではスマートフォンのアプリなどで操作できる照明器具も増加中です。

照明の調光機能の仕組み

調光調色できるルームスイッチのリモコン

調光機能を知っていても仕組みまでは知らない方が多いでしょう。照明の調光機能を作動させるシステムは1つではなく、大きく分けて3つあります。今回は以下の3つの方式を紹介しましょう。

  • PWM制御方式
  • 位相制御方式
  • デジタル制御方式

それぞれ詳しく解説します。

PWM制御方式

PWMとはPulse Width Modulationの略語で、PWM制御方式とはパルス変調を利用して調光制御を行うシステムを指します。LED照明の調光に適した方式として知られており、照明のオンとオフのスイッチングを繰り返し行うことで出力される電力を制御。そして、LEDの点灯時間と消灯時間をコントロールして光の明るさや色を調節する方式です。PWM制御方式では、部屋を明るくさせたい場合は点灯時間を長くします。対して、暗くしたい場合は点灯時間を短くすれば明るさが抑えられます。

また、PWM調光を利用するためには専用の調光装置となるコントローラーが必要です。その他、調光するための各種機器が必要になるため、機材の購入費用が高くなるケースもあるでしょう。

位相制御方式

位相制御方式は一般的な白熱電球などで採用されている調光方式です。白熱電球などの発光する部分であるフィラメントに電圧や信号を与える際に、トライアックで交流電流の波長の一部を切断して明るさを調整させています。波長を切断するタイミングをコントロールすれば流れる電流値を調整でき、さまざまな明るさへの調節が可能。波長を切断する時間を長くして電流を多く流せば明るくなり、切断時間を短くすれば暗くできます。

また、位相制御方式はシンプルな形式なので必要な機器類は少ないです。安価にシステム構築できるので、ほとんどの白熱電球は位相制御方式が採用されています。

デジタル制御方式

デジタル制御方式とは調光器から直接デジタル信号を送って照明器具の明るさや光の色をコントロールする方式です。そのため、電源線とデジタル制御用の信号線が必要になります。また、デジタル信号を利用するのでPWM調光方式や位相制御方式よりも、詳細な情報通信が可能になります。高度な調光機能が実現できるので調光範囲の大きさの自由度が増し、イルミネーションのような連続した瞬きなどの調光の対応も問題ありません。

デジタル制御方法による調光機能はその高度さから、PWM制御方式よりも多くの専用装置が必要になります。高額な機材もあるので費用が高くなってしまう可能性があるでしょう。

照明の調光機能を使うメリット

テレビの背面を照らすシアターライティング

照明に調光機能を利用するメリットをご紹介します。主なメリットは以下の5つです。

  • 節電効果が期待できる
  • 快適に過ごしやすくなる
  • 体内リズムが整えられる
  • 生産性の向上が期待できる
  • 部屋の雰囲気を変えられる

それぞれ説明します。

節電効果が期待できる

調光機能を利用して照明の明るさを調節すれば消費電力が抑えられ、節電効果が期待できます。リビングなどは勉強などの手元を明るくしたい作業を行う時だけ明るさを出せば、その他の過ごし方で多少照明を暗くしても問題ありません。そのため、1日中明るい照明を続けて付けておくよりも、必要な時にだけ明るさを調節して適切に利用できれば消費電力が抑えられるでしょう。

また、照明を温かみを感じる赤っぽい光にして照度を高くすると、暑苦しさや不快感が感じやすいといわれています。暑苦しさを感じればエアコンを付けたり、温度を下げたりすることにつながり、余計な電力を使ってしまうでしょう。部屋で暑苦しさを感じた時には、まずは照明の明るさを下げ、青みがかった白っぽい色に調節すれば不快感を軽減できるかもしれません。

快適に過ごしやすくなる

調光機能が付いた照明器具を設置すればいつでも好きな明るさに調節できるので、より快適に部屋で過ごすことが可能です。家族や友人が集まって談笑する際には顔が見えるように明るく調節したり、1日の終わりに1人でリラックスしたい時には暗めに設定したりとあらゆる生活シーンに合わせた光が演出できます。さらに調色機能で暗く落ち着いた暖色系の光にすれば、いつも過ごしている部屋をおしゃれな空間に変えることも可能です。対して明るくて青白い光に調節すれば、手元が見やすいのでパソコンの作業などが捗るでしょう。部屋での過ごし方と照明の明るさや色は関係性が深いため、自分が快適に感じる明るさにすることで生活にメリハリが出ます。

体内リズムが整えられる

時間帯によって照明の明るさを変化させると、体内リズムを整える効果が期待できるでしょう。人にはサーカディアンリズムという、約24時間周期の体内リズムがあります。体内リズムは睡眠の周期だけでなく、体温や自立神経、ホルモン分泌などの調節にも関わっており、体内リズムが乱れると体調不良につながる危険性も指摘されています。そして、体内リズムを整えるのに重要な要素とされているのが光。朝に太陽の光を浴び、夜暗くなったら眠るという規則正しい1日の繰り返しが大切です。

しかし、現代は室内で生活する時間が長い人が多く、日中に太陽光を浴びる量が減少しています。また、夜は逆に照明の光を浴びすぎている傾向があり、体内リズムを崩しがちな方も多いです。「部屋に太陽光が入らないので暗い」「在宅ワークが中心で室内で過ごすのがほとんど」という方は、調光機能を利用して自然光と同じような1日の流れを照明器具で作るのがおすすめ。午前中には照明を明るくし、夕方から夜にかけて少しずつ暗くしていけば体内リズムの調整につながります。

生産性の向上が期待できる

照明の明るさや色によって生産性は大きく左右されるといわれています。例えばオフィス。オフィスの照明が暗くて暖色系の間接照明だけしかない場合、手元やパソコン画面が見えにくくて仕事が捗らないでしょう。反対に明るすぎてしまうと目がすぐに疲れてしまいます。行う作業内容に合わせて適切な明るさに調整すれば手元も見やすく、目が疲れにくくなって生産性の向上につながるでしょう。

昼の時間帯で行う事務作業やパソコン操作など、集中して仕事を行いたい場合は明るめの青白い光にするのがおすすめです。対して、夜の読書や勉強は昼よりも暗めの照明で行うと集中でき、効率アップの効果が期待できます。

部屋の雰囲気を変えられる

部屋全体の雰囲気やおしゃれ度にも大きく関係している照明。そのため同じ部屋やインテリアであっても、照明の明るさを変化させるだけで部屋の雰囲気がガラッと変わります。例えばリビングや自分の部屋をカフェのようなリラックスできる空間にしたい場合、照明をいつもより暗く調整し、暖色系で温かみを感じる色に設定してみましょう。すると一気におしゃれで落ち着いた雰囲気になります。

自宅の雰囲気を大きく変えたい時は家具やインテリアの配置を先に変えがちですが、その前に照明の明るさを変えてみるとうまくいくかもしれません。このように照明器具に調光機能があれば同じ部屋にいても、過ごし方に合わせて調整できます。勉強などの作業時間からリラックスタイムまでさまざまなシーンに合わせた明るさを作って、おうち時間をもっと楽しんでみましょう。

照明の調光機能を使うデメリット

調光器を使うデメリット

次に照明の調光機能を使うデメリットを紹介します。主なデメリットは以下の4つです。

  • 照明の周りが暗く感じることがある
  • 調光機能のある照明器具は価格が高い
  • 照明器具によっては工事が必要になる
  • ノイズが生じる恐れがある

それぞれ説明します。

照明の周りが暗く感じることがある

調光機能が備わっているLED電球の中には、光の広がる角度が少ない配光角という特徴を持つ製品があります。配光角が小さめのLED電球を選んでしまうと照明の周りに明かりが広がらない可能性があるため、照明の周りが暗く感じてしまうかもしれません。大きく光が広がる電球も販売されているので、電球や照明器具を購入する際には注意しましょう。また、配光角であっても部屋全体の明るさには問題ないこともあります。製品を選ぶ時に不安な方は、販売店などに照明器具の特徴を確認すると安心でしょう。

調光機能のある照明器具は価格が高い

調光機能がある照明器具は調光機能が備わっていない製品よりも価格が高い傾向があります。同じようなデザインであっても調光機能がある製品は高い価格で売られているので、購入時に迷ってしまう方もいるかもしれません。

初期費用だけで見ると高く感じますが、製品の調光や調色機能を適切に使用できれば節電に役立ち、空間の快適度もアップします。調光機能がある照明器具を購入する際には、長期的なコストシミュレーションも忘れないようにするといいでしょう。

照明器具によっては工事が必要になる

照明器具によっては電源線だけでなく、調光機能を行う信号線工事が必要になる場合があります。その場合は専門の業者に工事を行ってもらわなければなりません。そのため、設置する照明器具に工事が必要なのかを事前に確認するのをおすすめします。また、近年は無線で調光や調色機能が制御できる製品も増加しています。無線などでの調光機能であれば、専門的な工事は必要ありません。工事費もかからずに設置できるので、一般家庭でも手軽に取り入れられるでしょう。

ノイズが生じる恐れがある

LEDの照明器具はLEDチップを発光させる際に微弱なノイズを発生させています。そのため、LEDが普及し始めの頃はLED電球に変えると自宅のラジオやテレビ、Wi-Fiなどがノイズに影響され、つながらない現象が起きてしまうこともありました。最近ではノイズ対策が進んでおり、LED電球のノイズは発生しても問題ないレベルだといわれています。心配な方はラジオやテレビなどの機器を、照明器具から離すなどの対策を行うと安心でしょう。

調光機能を備えた照明の種類

棚に設置した間接照明

一般的な家庭でも取り入れやすい調光機能を備えた照明をご紹介します。おすすめするのは以下の3つです。

  • シーリングライト
  • シーリングスポットライト
  • ダウンライト

それぞれ説明します。

シーリングライト

LEDシーリングライト マフィン

シーリングライトとは天井に直接付ける照明器具です。ほとんどのシーリングライトがシンプルな丸いデザインとなっているため、高い位置の天井から広い範囲をまんべんなく照らせます。そのため、リビングなどの比較的広い部屋のメイン照明としてよく設置されています。LED製品や調光・調色機能があるシーリングライトも多く販売されており、さまざまな過ごし方をする子ども部屋などにもおすすめです。

シーリングスポットライト

LEDスポットライト ノーシュ

シーリングスポットライトとはシーリングライトと同じように天井に設置するスポットライトのことです。シーリングスポットライトも部屋全体を明るくでき、ライトの向きを自由に変えられます。そのため間接照明のように家具やインテリアをピンポイントに照らせるので、シーリングライトではできない陰影が作り出せるでしょう。さらに調光機能で光を暗めに調整すればおしゃれな雰囲気になります。

ダウンライト

ダウンライトとは天井に光源を埋め込んだ照明器具です。他の照明と違って照明器具の本体が目立たないので天井や空間が広く見えます。店舗などで設置されていることが多く、最近では一般家庭にも普及している照明です。光が拡散するタイプとスポットライトのように部分的に照らす集光タイプがあり、メイン照明としてもサブ照明としても活用できます。調光機能を活用して効果的に取り入れれば、メリハリのある空間が作れるでしょう。

調光機能のあるおしゃれな照明器具ならgram eight

LEDバーライト ネオマンクス

照明の調光機能は過ごし方や時間帯によって調節すれば、省エネやお部屋の快適度アップにつながります。しかし、デメリットもあるので調光機能の使い方をしっかり理解して、各部屋に最適な照明器具を選ぶといいでしょう。

また、調光機能が付いたおしゃれなデザインの照明器具を見つけたい方にはgrameight(グラムエイト)の通販サイトがおすすめ。高機能で使いやすいデザインの照明器具が多数揃っています。照明器具を新しく購入する際の参考にぜひご覧ください。

調光スイッチ

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この記事を書いた人

竹中 智也のアバター 竹中 智也 クリエイティブ・ディレクター

1979年大阪生まれ。ECブランドの社内デザイナーとしてWeb、グラフィック、プロダクトデザインを担当。

これまで3つのインテリア照明ブランドを立ち上げ、200以上の照明器具を企画・商品化。

2023年、オリガミドリッパーを使ったORIGAMI LAMP をプロデュース。グッドデザイン賞受賞

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